俺のための本

それなりの読書家なら、「これは俺のために書かれた本だ!うん!」

というような狂信に近い確信を持っている本があると思う。



ありますよね?



ない?



それは人生の半分ぐらい損してますよ。いやマジで。



僕の場合はこれ



小林秀雄の恵み」 橋本治 著    (12月18日 発売)



小林秀雄は、これまで一番熱心に読んだ作家で、学生の時なんかは、文庫本がボロボロになるまで読んで、もう一冊買うなんて事は度々あったし、全集だって3回か4回は読んだ。



橋本治も学生の時に嵌って、手に入る文庫は殆ど手に入れたし、狂った様に読んでる時期もあった。今でも、現代日本で3本の指に入るまっとうな思想家だと思うし、信頼している作家だ。



その橋本治が、小林秀雄を論じてるんだから、これは買わない訳にはいかない。



確か大学2年のとき(今から4,5年前か)、「新潮」に隔月で2年間に亘って連載されてて、

「新潮」が出る度に、大学の図書館で全部コピって、何度も何度も繰り返し読んだ。

読み終わると、2ヶ月後が待ち遠しくて仕方なかった。

自分にとって大切な事が、ものすごく解りずらく書いてあった。

小林秀雄も、橋本治も、決して平易な文章書く作家じゃないから、

難解なのは別にいいんだけど、本当に誠意をもって理解したいと思うと、

ますます難しかった。でも、遅々とページをめくる時間は、

何にも代えがたいものだった。ああいう読書体験は最近してない。



で、連載終了と同時に、単行本化される日を待ってたんだけど、あんなマイナー連載が、

簡単に書籍化される訳はなく、半ば、あきらめていいた。雑誌のコピーでいいや。と。



で、今日帰って来て、メールチェックしたら、アマゾンからのリコメンドメールに

小林秀雄の恵み」 橋本治 著  12月18日 発売

の文字が・・・。



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極控えめに表現して ↑ な感じだった。



とりあえず、年末の予定が2日程埋まった。